しんわいにはくす泊秦淮
煙籠寒水月籠沙
夜泊秦淮近酒家
商女不知亡国恨
隔江猶唱後庭花
夜泊秦淮近酒家
商女不知亡国恨
隔江猶唱後庭花
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
煙は寒水を籠め 月は沙を籠む
夜 秦淮に泊して酒家に近し
商女は知らず亡国の恨み
江を隔てて猶ほ唱ふ後庭花
現代語訳
もやが冷たい水面を包み、月の光が砂浜を包む。夜、秦淮河に舟を泊めると、酒楼がすぐ近くにある。歌姫たちは国を滅ぼした悲しみなど知りもせず、川の向こうで今も「玉樹後庭花」を歌っている。
原文と書き下し文の対照
煙籠寒水月籠沙 ― 煙は寒水を籠め 月は沙を籠む
夜泊秦淮近酒家 ― 夜 秦淮に泊して酒家に近し
商女不知亡国恨 ― 商女は知らず亡国の恨み
隔江猶唱後庭花 ― 江を隔てて猶ほ唱ふ後庭花
鑑賞
「後庭花」は陳の後主が作り、亡国の歌とされた曲。退廃した享楽に、唐の行く末を重ねて憂える晩唐の名作です。
日本で親しまれる理由
「商女は知らず亡国の恨」
語句
- 籠
- 包みこむ
- 秦淮
- 南京を流れる川。歓楽街があった
- 商女
- 歌姫
- 後庭花
- 陳の後主の作った曲「玉樹後庭花」
作者
杜牧の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
杜牧が金陵(いまの南京)を訪れたときの作とされる。