さんこう山行
遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
遠く寒山に上れば石径斜めなり
白雲生ずる処 人家有り
車を停めて坐に愛す楓林の晩
霜葉は二月の花よりも紅なり
現代語訳
遠くさびしい秋の山を登っていくと、石の小道が斜めに続いている。白い雲がわき起こるあたりに人家が見える。車を止めて、夕暮れのかえでの林に思わず見とれる。霜にあたった葉は、春二月の花よりも赤い。
原文と書き下し文の対照
遠上寒山石径斜 ― 遠く寒山に上れば石径斜めなり
白雲生処有人家 ― 白雲生ずる処 人家有り
停車坐愛楓林晩 ― 車を停めて坐に愛す楓林の晩
霜葉紅於二月花 ― 霜葉は二月の花よりも紅なり
鑑賞
寒々とした山道から、最後の一句で真紅の紅葉が一気に目に飛びこんできます。秋を「さびしい季節」ではなく「花より美しい季節」として描いた逆転の発想が魅力です。
日本で親しまれる理由
「霜葉は二月の花よりも紅なり」。紅葉の季節の定番
語句
- 寒山
- 晩秋のさびしい山
- 坐
- なんとなく、そぞろに
- 霜葉
- 霜にあたって色づいた葉
- 二月
- 陰暦二月、春の盛り
作者
杜牧の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
晩唐の杜牧の作。日本では「白雲生処」の本文で読まれるが、中国では「白雲深処」とする本も多い。