さんきょしゅうめい山居秋暝
空山新雨後
天気晩来秋
明月松間照
清泉石上流
竹喧帰浣女
蓮動下漁舟
随意春芳歇
王孫自可留
天気晩来秋
明月松間照
清泉石上流
竹喧帰浣女
蓮動下漁舟
随意春芳歇
王孫自可留
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
空山 新雨の後
天気 晩来 秋なり
明月 松間に照り
清泉 石上に流る
竹喧しくして浣女帰り
蓮動きて漁舟下る
随意なり春芳の歇むこと
王孫 自づから留まるべし
現代語訳
ひっそりとした山に雨が降ったばかり、夕暮れの空気はすっかり秋だ。明るい月が松の間から照らし、澄んだ泉が石の上を流れる。竹林がざわめくのは洗濯帰りの娘たち、蓮が揺れるのは下っていく漁師の舟。春の花が散ってしまってもかまわない。私はこの山にとどまっていよう。
原文と書き下し文の対照
空山新雨後 ― 空山 新雨の後
天気晩来秋 ― 天気 晩来 秋なり
明月松間照 ― 明月 松間に照り
清泉石上流 ― 清泉 石上に流る
竹喧帰浣女 ― 竹喧しくして浣女帰り
蓮動下漁舟 ― 蓮動きて漁舟下る
随意春芳歇 ― 随意なり春芳の歇むこと
王孫自可留 ― 王孫 自づから留まるべし
鑑賞
「明月松間に照り、清泉石上に流る」は、光と水音が織りなす清らかな秋の名句。人の気配まで美しく溶けこんだ、王維の山居詩の代表作です。
日本で親しまれる理由
「明月松間に照り清泉石上に流る」
語句
- 空山
- 人けのない静かな山
- 浣女
- 洗濯をする女性
- 春芳
- 春の草花
- 王孫
- 貴公子。ここでは作者自身
作者
王維の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王維が輞川の別荘で過ごしたころの作とされる。