ふうきょうやはく楓橋夜泊
月落烏啼霜満天
江楓漁火対愁眠
姑蘇城外寒山寺
夜半鐘声到客船
江楓漁火対愁眠
姑蘇城外寒山寺
夜半鐘声到客船
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
月落ち烏啼いて霜天に満つ
江楓 漁火 愁眠に対す
姑蘇城外の寒山寺
夜半の鐘声 客船に到る
現代語訳
月が沈み、からすが鳴いて、霜の気配が空いっぱいに満ちる。川辺のかえでと漁り火が、旅の愁いに眠れない私の目に映る。蘇州の町の外にある寒山寺から、真夜中の鐘の音が旅の舟まで響いてくる。
原文と書き下し文の対照
月落烏啼霜満天 ― 月落ち烏啼いて霜天に満つ
江楓漁火対愁眠 ― 江楓 漁火 愁眠に対す
姑蘇城外寒山寺 ― 姑蘇城外の寒山寺
夜半鐘声到客船 ― 夜半の鐘声 客船に到る
鑑賞
視覚・聴覚・肌に感じる寒さが重なり合う、旅愁の名作。寒山寺は日本人旅行者にも人気で、この詩の碑が日本にもあります。
日本で親しまれる理由
寒山寺の鐘。日本人観光客にも有名
語句
- 霜満天
- 霜の降りる冷気が空に満ちる
- 江楓
- 川辺のかえで
- 姑蘇
- 蘇州の古名
作者
張継の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
張継が安史の乱を避けて江南にいたころの作とされる。