ういこう烏衣巷
朱雀橋辺野草花
烏衣巷口夕陽斜
旧時王謝堂前燕
飛入尋常百姓家
烏衣巷口夕陽斜
旧時王謝堂前燕
飛入尋常百姓家
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
朱雀橋辺 野草の花
烏衣巷口 夕陽斜めなり
旧時 王謝 堂前の燕
飛びて尋常 百姓の家に入る
現代語訳
朱雀橋のあたりには野の草花が咲き、烏衣巷の入り口には夕日が斜めに差している。昔、王氏や謝氏といった名門の屋敷に巣くっていた燕が、今はありふれた庶民の家に飛びこんでいく。
原文と書き下し文の対照
朱雀橋辺野草花 ― 朱雀橋辺 野草の花
烏衣巷口夕陽斜 ― 烏衣巷口 夕陽斜めなり
旧時王謝堂前燕 ― 旧時 王謝 堂前の燕
飛入尋常百姓家 ― 飛びて尋常 百姓の家に入る
鑑賞
燕だけが昔と変わらず巣を作り、変わったのは人の世。栄華のはかなさを燕に託して詠んだ懐古詩の名作です。
日本で親しまれる理由
「旧時王謝堂前の燕」
語句
- 朱雀橋
- 金陵の橋
- 烏衣巷
- 六朝の名門が住んだ町
- 王謝
- 東晋の名門・王氏と謝氏
- 百姓
- 庶民
作者
劉禹錫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
「金陵五題」の一首。劉禹錫は実際には金陵を訪れずに詠んだとされる。