せいせいまん声声慢
尋尋覓覓
冷冷清清
淒淒惨惨戚戚
乍暖還寒時候
最難将息
(中略)
梧桐更兼細雨
到黄昏 点点滴滴
這次第
怎一箇愁字了得
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
尋ね尋ね覓め覓むるも
冷冷清清として
淒淒惨惨戚戚たり
乍ち暖かく還た寒き時候
最も将息し難し
(中略)
梧桐 更に細雨を兼ね
黄昏に到りて 点点滴滴
這の次第
怎でか一箇の愁ひの字にて了し得ん
現代語訳
探しても探しても見つからず、ひえびえとさびしく、痛ましく悲しく、心は沈むばかり。暖かいかと思えばまた寒くなるこの季節は、何より体をいたわりにくい。(中略)青桐の葉に細かな雨まで降りそそぎ、黄昏になってもぽつりぽつりとしたたり続ける。このありさまを、どうして「愁い」の一字で言い尽くせようか。
原文と書き下し文の対照
尋尋覓覓 ― 尋ね尋ね覓め覓むるも
冷冷清清 ― 冷冷清清として
淒淒惨惨戚戚 ― 淒淒惨惨戚戚たり
乍暖還寒時候 ― 乍ち暖かく還た寒き時候
最難将息 ― 最も将息し難し
梧桐更兼細雨 ― 梧桐 更に細雨を兼ね
到黄昏 点点滴滴 ― 黄昏に到りて 点点滴滴
這次第 ― 這の次第
怎一箇愁字了得 ― 怎でか一箇の愁ひの字にて了し得ん
鑑賞
冒頭の十四字に重ね言葉を連ねる大胆な表現で知られる、女性詞人・李清照の代表作。夫を亡くし、国を追われた晩年の孤独が胸に迫ります。(抜粋)
日本で親しまれる理由
女性詞人の代表作「尋尋覓覓」
語句
- 声声慢
- 詞の曲名
- 将息
- 養生する
- 這次第
- このありさま
- 怎
- どうして
作者
李清照の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
北宋滅亡後、江南に逃れて夫・趙明誠を亡くした晩年の作とされる。詞の訓読は一案。